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メソロンギの天日塩ができるまで

Traditional Salt Production Methods in Messolonghi

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塩田の構造

はじめに、とてもユニークな塩田の構造をご紹介しましょう。

​これは1982年に書かれたメソロンギ塩田の俯瞰図です。

​まるで地図のように区分けされた正方形あるいは変則的な形は、それぞれが木や土で仕切られた大きな水槽になっています。

​栄養豊富な海水を第1の水槽に引き入れ、時間をかけてできた上澄みを次の水槽へと繰り返し移していくことで、最終的に「ろ過」された塩濃度の高い海水ができあがります。

生産者たちはこれらをNatural Filter(天然ろ過装置)と呼んでいます。

Step 1

​海水を塩田へ

冬は塩づくりのはじまりの季節。

 

​パトラ湾の海水を、塩田につくられた大きな水槽に引き込みます。

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Step 2

​第2の水槽へ

塩田の海水は、太陽と風によってゆっくりと蒸発。

塩濃度が高まるなか、塩田のなかでは数えきれないほどの生と死が絶えず起こっています。

生物の死骸、砂、ゴミなどが沈んでいくと同時に、微生物や好塩菌が水の汚れを分解。やがて高塩濃度の上澄みができます。

塩濃度が基準に達したところで水門(仕切り板)を開け、上澄みのみを次の水槽に移送する-この工程​を繰り返すことで上澄みは「ろ過」され、塩濃度は上昇します。

やがて季節は春から夏へと向かい、気温とともに蒸発も加速。

すべてのプロセスは気候・気温・日射量・風速・湿度などに依存するため、生産者たちはあるがままの自然にゆだね、静かに収穫の時を待ちます。

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Step 3

​アフリナの収獲

塩田の表層に塩の結晶ができはじめました。

メソロンギ最高峰の塩、「アフリナ(Afrina)」です。

 

これらはフルール・ド・セル(塩の花)としても知られています。

アフリナは繊細なフレーク状のため、熟練の職人たちが手作業で収穫。

その姿は、数千年前から変わらない塩田の風景です。

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Step 4

​塩の収獲

アフリナ収穫後、さらに1~3ヵ月かけて蒸発させることで塩結晶は成長し、沈み、塩田の底に積もっていきます。

晩秋、待ち望んだ収穫の時がきました。

 

水槽の水を抜くと、一面に塩の大地が現れます。

通常は数人で運営される塩田も、1年に1度の収獲シーズンはおよそ60人もの人が集まり、大きな喜びと興奮に包まれます。

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Step 5

​塩の洗浄と塩の山

塩に付いた汚れなどをメソロンギ塩田の水で洗い流します。

洗浄後の塩は敷地内に積み上げられ、巨大な塩山へと成長します。

塩田にわずかに残った塩は失われることなく、また次の春につかわれます。

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Step 6

​「メソロンギの天日塩」へ

​塩はメソロンギから50kmほど離れた、パトラの工場に運ばれます。

ふたたび塩水で洗い流した後、大きな筒に送り込み、回転と風によって水分を飛ばします。

自動センサーで異物を取り除き、粒子別に3段階にわけ、容器別にパッケージして「メソロンギの天日塩」あら塩・さら塩になります。

工場での工程は塩水洗浄・乾燥・異物除去・包装のみ。一切の添加をせず、日本に送られます。

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